Poket skype

 PDAのキラーアプリと言えば、多分skypeではなかろうか。P2PIP電話ソフトなのだが、NAT越えとか音質とか、他のIP電話に比べるとかなり人気が高い上に、此処最近は固定電話や携帯電話にもかけられるようになり、Mac版やPalm版も出るらしい。これで凡そのメジャーなPCとPDAで使えるようになった意義は大きい。多分IP電話ソフトの標準となるだろう、対抗できるのはMSNメッセンジャーあたりがOS標準搭載という強みがあるが、固定電話や携帯電話にかけられないのでやや難しいのでは。skypeを作った人がskypeで会話する事を"skypeする"という言葉で広まると良いなみたいなことを言っていたが、現実に成りつつある。

 ライバルは携帯電話ということに成るのだろうけれど、今しばらくは無理だろう。だけど固定電話には十分優位に立つだろう。理由はskypeだけのせいでは無く、機械に訳がある。固定電話の代わりに使うのであれば家からPCなりPDAを出さないので電源は確保できるし、加入している光やADSLの回線が使える。
 しかし携帯電話の様に外でも使う場合は、まだまだ困難が多い。まず一番の問題はインターネット回線に繋ぐ手段だ。日本では最近無線のホットスポットが増えてきたとは言え、まだまだ少なく、未だ主流はPHSを用いたAirH"や@Freedだ。だが回線速度がある程度無いと使えないのでAirH"32kbpsでは無理らしい。128kbpsでは電波状態が良ければ其れなりに実用的で、@freedの64kbpsも大丈夫らしいが、@freedは移動に弱いという欠点があるしエリアも弱い。よってモバイルでskypeを携帯並に使うのなら、AirH"128kbpsサービスしか無い。
 次に問題なのはPDAの駆動時間だ。現在のPDAではAirH"128kbpsを使用すると標準バッテリーで2時間も持たない。無線RUNを使ったらもっと短くなるだろう。もともとskypeは自らサインインして相手もサインインしていたら相手を選択して通話をするという手順なので電話の様に一方的に相手を呼び出すわけでは無い。よって相手と会話したいとすれば、相手がサインインしてくるのを待つしかない。だけど稼動時間に制限がある場合は、いつかけて来るか判らないのに稼動している訳にはいかない。

 とまあ、まだまだ機能不足な面もあるが、何よりも世界中の誰とでもskype同士なら通話代がかからないのでそのアドバンテージは大きい。PDAの数少ない携帯に勝る部分なので、ぜひとも頑張って欲しい。私自身もぜひ使いこなしたいものだ。ちなみに400MHz以上のCPUとなっているが、300MHzのXscaleでも動いた人が居る。