不運艦と幸運艦

昨日は2年ぶりにIHIの横浜工場に行った。今度乗る護衛艦に入って、計測位置の確認とマーキングをしたのだが、同じドックの中には富山湾座礁した海王丸が居た。この海王丸は2年前の護衛艦の時に発電機用エンジンをブンブン回されて計測が思うように出来なかった悪い印象のある船なのだが、また御目見えするとは思わなかった。
多分船乗りからは不運艦のレッテルが既に貼られているんだろうなと思うのだが、2年前に見た美しい帆船特有の優雅な面影は微塵も無かった。

太平洋戦争では負け戦だったのだから殆どの艦は不運艦と言えるのかも知れない。航空機への主役の移行で完成直後に時代遅れになった戦艦大和級や駆逐艦島風や、不沈艦との期待を受けながら魚雷1発で沈んだ大鳳等や、不運を通り越して怖い因縁を感じる伊-33潜水艦の様な艦もある。逆に駆逐艦雪風みたいに一度も損傷しなかった幸運艦もあるが。
今度乗る護衛艦は不運艦なのだろうか、それとも幸運艦なのだろうか。