苫前にて 其の二

 こちらに来てようやく1週間が経った。だがまだ半分に至っていない。この辺で唯一つのネットが使える宿に泊まったのは良いが、机は狭いし椅子はクッションが無いので座り辛いし、TVはアナログでブラウン管でノイズが多いし、余り快適ではない。前回の熊本の西原の時が良すぎたのだが。

 宿での暇つぶしにフィルター関連の参考書を2冊持ち込んだが、1冊はアナログフィルターの本で、色々な設計法が乗っているもののデジタルフィルターがメインな私にとっては余り参考にならず、もう1冊はウエーブレット変換の本だが、難しくてよく判らない。ウエーブレット変換は画像の圧縮とかにも使われているが、私にとっては時間-周波数分析を行えれば良いが、そういう分野は詳しく載っていない。離散ウエーブレットではなく連続ウエーブレットの情報が欲しいのだが。

 IIRフィルタの縦続型の方は目途がついて、Scilabにて直接型の伝達関数を分母分子について因数分解して2次の直接型の直列にする方法は出来た。因数分解さえ無ければScilabではなくてもC#でも行けるのだが、2次位ならC#で作れそうだが、それより高次となると難しい。そういう訳でフィルター作製はまたScilabに戻りつつある。とは言え、Scilabに依存しすぎるのは問題なので、可能な限りScilabが持っている関数機能でも、自分で作って結果を比較してからScilabの関数を使っている。

 三連休だが関係なく仕事。お客さんには日曜は休んでも良いとは言われたものの、朝に現場によって機器のチェックをした後で、という条件が付く。宿から40km近く離れた現場に寄るだけでも大変だし、この辺、全く観光的なものが無いので休みにされてもどうしようもない。稚内に行くには離れすぎているし。分析作業も現場で出来るから、休みは取らない。

 現場が牧場真っ只中なので色んな虫が多い。如何にも秋という感じ。当初覚悟していたのに全然寒くない、今のところは。防寒着は無駄だったかも。