伊400級・・JR西日本

y_takeuchi2005-05-07

最近発見された旧日本海軍が誇る潜水空母とも言うべき艦種である。戦争開始前は欧米より優れたものなんて開発出来っこないと思われていた日本が、アメリカに素晴らしいと言わしめた兵器の1つだ。これらの兵器は、世間では最大の戦艦である大和級が最たるものだろうけど、個人的には2度の原爆実験に耐えた戦艦長門こそが日本の技術の水準の高さを世間に知らしめた、最たるものだと思っている。
これが発見された時のニュースでは、完成が遅過ぎたために本来の目的だったパナマ運河爆撃が意味が無くなった、作ったのは無駄という紹介だった。まあ間違いではないと思う。
そもそも日本海軍は日本海海戦での勝利より、短期決戦を主眼とし、太平洋戦争突入後もその用兵思想は大艦巨砲主義だった。まあこれは全世界での共通な思想だったので、なにも日本が時代遅れだった訳ではない。むしろマレー沖海戦で、初の作戦行動中の戦艦を航空機で撃沈するなど、航空機決戦主義を世界で始めて実現したのは日本だった。戦前に少数派だった空母機動部隊をメインとしたい軍人は、この海戦でその立場を得ることが出来たといって言い。しかし当の日本ではまだまだ大艦巨砲主義が幅を利かせ、アメリカでは一気に航空機決戦主義に転換した。日本で大艦巨砲主義より航空機決戦主義を1番としたのはミッドウエー海戦の敗北以降で、その海戦の影響を諸に受けて改正された改5計画では伊400級はたしか20隻位建造されることになったが、結局完成したのは確か2〜3隻である。まあ空母優先の中で良く完成出来たものだというべきかも知れない。
潜水艦は非常に有効な兵器なのだが、ナチスUボートは有名だが余り他の潜水艦は知れてないだろう。アメリカの潜水艦部隊もかなり日本の艦船を沈めまくったものだが、日本の潜水艦は其処まで戦果を挙げたとは言えない。建造技術はUボードに負けないものだし、数もそれなりに有った日本の潜水艦部隊が、何故余り華々しい戦果を挙げなかったか?。主な理由は艦長が商船を狙うのを嫌だったかららしい。商船を何隻も沈めるより戦艦や空母と言った大物を沈める方に固執し、通商破壊戦も余り熱心にはやらなかった。商船を沈めるのは卑怯という考えの艦長も居たようだ。
結局、優れた用兵思想や兵器を持っていても、上手に活用できるか否かは上層部の人間次第だ。米英での旧日本海軍の軍人の評価は、上ほどダメという内容だった気がする。

しかしJR西の経営陣を弁護する気なんて無いけど、あの記者達はもっと性質が悪い連中だと思うのだが・・・社長を出せと言っている様は、虎の威を借る狐といった感じに思えた。