騒音振動規制法における特定施設

y_takeuchi2007-09-02

うーん。まいった、まいった。
先週出張で行った特定工場の敷地境界騒音・振動計測なのだが、予想道理、特定施設からの音よりも周囲の道路や森の蝉や虫や鳥などのノイズの方が大きすぎるのである。それを今週から分析しなくてはならない。どうすれば良いのだろう?。
?評価するのは特定工場からの騒音のみで、その他の道路交通や森などからのノイズは排除して時間率L5/L10を求める?
?それとも、全部ひっくるめて評価し、注意書きで外部影響の方が大きかったと記載するのか?
?特定工場からの音振動とは、特定施設からのだけを対象とするのか?それ以外の作業音や車両等のも含むのか?
?特定施設に近い場所ならまだしも、離れた点だと特定施設と他の音の分離は不可能である。近くの工場以外の音振動は排除できるが、結局はペンレコレベル波形の谷間を評価する事になる。それで良いのか?
?特定施設に近いデータや、工場よりも外部の影響が大きい所では、車両が通過した時の山が出てくる以外は、定常的なノイズとなり、車両などの部分を排除した場合、評価できそうなデータは定常的なレベル波形である。JIS Z 8731に従えば平均値で良いが、騒音規制法の規制値はL5/L10と指定されている。
?敷地境界での予測計算に使う機側=1mの値は、L5/L10なのか?。
?計測した時間帯は、朝に区分される時間帯に1回と、昼に区分される時間帯に2回だけである。計った敷地境界は4点だけだ。通常の特定工場の敷地境界の計測はそういうものなのだろうか?。
?そもそも、今回の工場は初めて特定施設を登録するような感じで、客は行政に出す書類に書くデータが欲しく、我々の計測の要領書だとちょっと違った。

規制法という趣旨で考えるなら、特定施設だけの音振動で考える筈だ。他の作業を含む場合は、屋外作業に関して条例で別に規制を設けている自治体もあるし、評価方法も違う。基本的に特定施設からの音振動が回りよりも大きくて、かつ機器が複数台あることを基本にしてL5/L10としたのだろうけど、そうじゃない場合はどうしろと言うのか。単に技術的に考えていいなら、除外できるものは除外して、JISに従い評価するのだけど。

営業から聞いた話と客先が求めるものに違いが有るような気がしてならない。勤め先は主にゼネコンの研究所の仕事をしているので、営業よりも客先の方がその分野の事を知っているのだが、今回のお客は完全に素人だ。

社内の人達も余りこういう行政的な仕事はしたこと無いらしいので判らない。お役所に直接聞きに行くしかないのかも。