低周波音とは 注:低周波騒音とは言わない

先週は低周波音絡みの仕事で疲れた。今週もまだ少し残っているが、まあ、余りやりたくない分野の仕事だなあ。
なんというか、世の中には低周波音で困っている人も居るのは承知だが、マスコミによる偏った誤情報による誤解というのも少なからずあるような気もする。

私なりに低周波音が問題になる要因を考えると
・純音成分である場合が多い?
・エアコン室外機など個人の住居でも低周波音を出しそうな家が多くなり、隣近所にそのような騒音源が増えた
・透過損失が低い
・TVの放送内容などによる誤った知識?

結論から言うと低周波音で苦情を言って勝つのは難しいと思う
・騒音レベルだと大したレベルではない場合が多い
・超低周波域では法的な規制値は無い

低周波音の評価の仕方に1/3oct分析とG特性によるものが有るが、基本的に環境省から出している1/3octの参照値とG特性の92dBというのは、あくまでこの値以上だと超低周波音・又は低周波音である可能性有ると言っているだけで、規制値でも何でもない。しかしこれを超えると駄目だと思っている人が多いようだ。しかし、普通の会話に例えて言うなら、会話らしき音が聞こえたら駄目と言っているのに等しい。

この辺は私の私見だが、低周波音と呼ばれる20〜100Hzの帯域は騒音レベルで評価する帯域に含まれる範囲であり、当然に法的な規制がある騒音レベルで評価すべきだ。そして20Hz以下はG特性で評価する。今の環境省の評価指針は紛らわしいので低周波音苦情の有無の判断法とでも名前を変えれば良い。
騒音規制法が出来た当時のような工場や建設現場などを対象とした規制値をそのまま現在型の騒音問題と言える低周波音に適用するのはあれだが、しょうがないが今の法ではそうなっているのが現状だ。それに今後もおそらくは改善されることはあるまい。環境計量士を受けた10年前には時間率による評価なんて直ぐに消えると思っていたが、未だに消えそうもない。