一生働き続けられる仕事ってなんだろう?

 一生働き続けられる仕事ってなんだろう?。真っ先に思いつくのは公務員だが、政府・自治体の財政難の中、そう安泰とは言えないだろう?と思う。交通など公共的な仕事はそうは無くなら無いだろうとは思うけど、JALの様な例もある。別にずっと同じ会社に働き続ける必要は無いが、自分が仕事をしている分野の業界全体の浮沈となるとそうは行かない。定年まで働き続ける事叶わず、道半ばに違う業界・分野に1年生として去年まで大学生だった新入社員と同じスタートラインで仕事をして行ければまだマシな方で、年齢によっては再就職も難しいだろう。私も社会人になって十数年になるが、同じ会社の人や客先の人でも、色々な人生の行き先を変えた人を見てきた。

 最近見つけて毎日読んでいるのが、「たぬきち氏」のリアルリストラ進行ブログだ。大手出版社(光文社?)の希望退職制度で、あと数ヶ月で辞めるまでの状況をブログで報告している。私は書籍の業界人ではないので、もっぱらnewsでの情報源しか無いが、出版社が、漫画家や著作者など実際に本を作成している人達を大事にしていないという印象はある。アマゾンの電子書籍という黒船上陸を目前にして打ち出したのは、実際に本を作っている人達を大事にすると言う方向転換ではなく、日本独自のフォーマットを作成して鎖国化するという。それは黒船来航よりももっと前に行い、来航時にはその独自フォーマットで市場を独占していれば、携帯電話のようになったかも知れないが、もはや無理だろうと素人目には思うのだが。
実際に本を作成している人達がアマゾンになびけば、独自フォーマットも何も無い。独自フォーマットという発想は、日本の出版社は実際に本を作成している人達を道具としてしか思っておらず、道具だから離反しないと潜在的に思っているのではないか?と私は思ってしまう。

 日本の出版社が勝つかアマゾンが勝つかは判らないが、ある程度の書籍は電子化して紙の本の出版量はだいぶ減るだろう。当然、その製作過程にある多くの会社には死活問題だ。栄枯盛衰の例に漏れず、出版業界が縮小していくのは時代の流れだと思う。
 同じような事はTVにも言えるだろう。もともと見たいと思う番組はそう多くは無いが、NHKでさえもお笑い芸人の進出が多く、ずいぶん番組の品位を落としている感じがする。もっとも、今後先の未来、役者やアナウンサー等が今ほど必要なのかも疑問だ。映画では完全CGでの作品もあるが、これがドラマやニュース番組に降りてこないとも限らない。初音ミクのようなボーカロイド技術に見るように、歌手だって要らなくなるかもしれない。PS3ではエバンゲリオンの葛城ミサトがニュースを読み上げるサービスがあるが、これをもっとキャラクターを増やしていけば、ほんとの人のアナンサーのニュースよりもこっちの方が良いと言う人も出るかも知れない。それに若い人はネットのニュースだけで十分だろう。

 Windows95の登場とともに広まったインターネット。通信速度の向上や、携帯電話などモバイル通信という技術も加わり、最近そろそろ政治や業界に大きな影響を与え出して来たと感じる。これによって盛り上がる産業もあれば、衰退する産業も、ここ数年の間には随分はっきりしてくるのではないかと思う。