空母

 何かとお騒がせな中国だから、空母を保有してもニュースになる。普段の行いが悪いから周辺の国からは更に警戒されるのは当然だ。しかし中国は地政学上、大陸国家であると同時に海洋国家でもある。強力な海軍を持つことはおかしくないし、特に近年は遠出をして艦隊行動をするなど、徐々に海洋国家に相応しい海軍を持つようになり、空母の保有はそのゴールなのだろう。ちなみにそれなりに国力があり海洋国家の国の多くは空母を所有している。
 昔ながらの砲艦外交というのが主な目的で、アメリカの空母艦隊と勝てるとは流石に自惚れてはいないだろう。もっとも幕末の黒船ほどの砲艦外交の効果があるとも思えない。黒船に対抗するには黒船を持つ必要があったが、空母に対抗するのに空母を持つ必要は無い。現代においてその空母を沈める事に一番熱心だったのは他ならぬ中国だ。
 震災以後のアメリカの「トモダチ作戦」なんかは、良い空母の活用法だろう。強襲揚陸艦の方が災害支援には向いてそうだが、イメージとしては空母のほうがインパクトがある。「大きいことは良いことだ」という言葉そのものだ。
 日本にもヘリ空母と言える護衛艦が2隻あり、もう2隻ほど追加される。日本は固定翼機を運用できる空母は必要ないと思うから、これ位の可愛いヘリ空母で十分だろうと思う。