「アベンジャーズ」と「009 RE:CYBORG」を観た。双方の映画観での神とは。

 「アベンジャーズ」の神と言えばアスガルドのソーとロキ。一神教キリスト教が国教のアメリカで神を名乗るのが複数居て良いのかな?と思うが、神を名乗る割には強くない。ロキはハルクにフルボッコにされた上に「ちょろい神」呼ばわれされ、ソーも意味もなく殴られて吹っ飛ばされた。ソーとロキが敵味方に分かれているから神を強くすると他のヒーロー達が霞んでしまうから難しいところだが、敵ボスと言えど神と言えど「ちょろい」のは良い意味で面白かったかも知れない。

 「009 RE:CYBORG」で言う神は各々の人間の脳ということらしい。この映画の判り難いのは「彼の声」という存在だ。思いつくまま特徴を挙げてみると
1.テロリストでもない人々が「世界を滅ぼして人類をやり直す」という声を聞いて実行してしまう
2.そのトリガーは不明だが、「天使の化石」、「謎の少女」を観た人間か、それらを観ていなくても「ゾーン(心理学ではフロー)」に入った経験のある者
3.しかし「天使の化石」を観たサイボーグメンバーは、その時点では何とも無し
4.島村ジョー(009)いわく、「彼の声」は人によって時によって意味が違って聞こえる(と言ってたと思った)

 人によって解釈は違うと思うが、私は「009 RE:CYBORG」では神が実在して「彼の声」により人を操りテロを起こしているのではなく、「天使の化石」や「謎の少女」を観た人間、「ゾーン」に入った経験のある者、等これらの神と言う存在が有ると思っている者、又は存在を感じた者、が各々の脳の中に神と言うものを作り上げ、「世界を滅ぼして人類をやり直す」という声を聴いたと感じ、実行する。ただ、映画の中では皆が同じ声を聴いてテロにまで走るのかという答えは出していないので、何だか神が居て人を操ってテロを起こしているように受け取れなくもないが、人は潜在意識で繋がっているというか・・・・多分、日本猿が芋を洗って食べるようになった事例と同じかなあと思うのだが。最後に島村ジョー(009)が神に対して色々文句言っているシーンが有るが、あくまで敵は各々自身に有る訳だ。
 「謎の少女」を追いかけたピュンマ(008)が「これが「彼の声」か」とか言っていた意味が判らない(挙句その後行方不明)。また、当初黒幕と思えた軍需産業だか投資ファンドの経営陣も「彼の声」に従っていた?。

 以下「009 RE:CYBORG」の感想。主人公島村ジョー(009)がテロを起こそうとしているのはビックリ。ただ母親との会話は変だった(母親の登場も声も聞こえない)し、恋人も変だと思った(ジェロニモに襲撃された時に描画されていない、声も上げない)がやはりフランソワーズが見せていた仮想人物だった。島村ジョーの覚醒の方法は、もう少しまともな方法は無かったのだろうか。まさか核爆発で都市消滅というシーンが出てくるとは。途中で行方不明になった、ピュンマとグレート・ブリテンはどうなった?。2人とも「謎の少女」を追いかけて、グレート・ブリテンは車にひかれるシーンは有るが・・・サイボーグならあれしきじゃ死なないでしょ。ピュンマ・・深海活動用だから溺死したということは無いかと。ピュンマはサイボーグの能力を全く見せずじまい(不憫な)。
 最後のラストシーン、良く判らないので調べると監督インタビューではジェットの臨死体験だとか。島村ジョーの臨死体験かと思ったが。

 以下「アベンジャーズ」の感想。ヒーローが垣根を越えて活躍するというのは良いことだと思う。エイリアンvsプレデターとか。著作権とか色々な問題で難しかろうが、ダースベイダーとかバットマンも含めて映画が出来れば面白いと思う。是非ともダースベイダーvsエイリアンを。
 「アイアンマン3」は「アベンジャーズ」の後という設定で、トニー・スタークが「アベンジャーズ」の戦いが原因でトラウマに成っていたが、少なくとも「アベンジャーズ」ではそんな様子は微塵も感じない。