WILLCOM SIM STYLE

y_takeuchi2005-07-08

遂にWILLCOMユーザー待望のジャケットフォンが発表された。ジャケ→シャケ→鮭、ということで、鮭ぽんの愛称まで付けられている。コンセプト自体は古く、2003年のなんかのイベントの時はCF型の通信カードを使うタイプだった。
最近の携帯電話の開発費用は凄まじく、台数が出ないと赤字になるので、WILLCOMのようなユーザー数が少ない場合は高機能な端末を出しにくく、それがユーザーが伸びない一因にもなっていた。フラグシップ京ぽんも登場から1年2ヶ月経つ。その後出たのはビジネス向けの音声通話は良いけど機能はもっと低い味ぽん2だけである。やっと近くでそうな端末も、単に京ぽんからカメラを省いた低価格モデルらしい。

そんな状態にあるWILLCOM端末の開発への障害を低くしようと言うのがW-SIMである。通信機能と電話帳用メモリを内蔵した部分をカードで提供すれば、他のメーカーはジャケットだけ作れば良いのである。例えば今回のように試作機のような音声端末ジャケットやPHSの位置検索機能を使用した防犯グッズ(犬の首輪につける試作機もあった)も良いだろう。

ユーザー側からすれば、W-SIMを持っていれば自分の好みに有った機能を持つジャケットを選択出来る。機種変更の手間賃や10ヶ月縛りを気にする必要は無い。携帯電話端末のように1台で多くの機能を搭載し高機能という路線を捨て、2台目を狙う戦略に転換したWILLCOMにはぴったりの規格だろう。2台目を狙うのなら高機能である必要は無い。音声定額を生かすのなら音声通話さえ出来れば良い。今回の音声通話ジャケットも十分小さいが、液晶をもっと簡略化してサイズをもっと小さくすることも可能だろう。PCのEメールが使えないなら、メール機能も無くした方が良いと思う。2台目所持を狙うならサイズの小型化は最優先だ。

危惧すべき点もある。アンテナがカード内に納まる形状が電波感度に悪影響を与えないか心配と言えば心配だ。まあCF型のカードでアンテナなくしても問題なく使っている人は多いが。

まあ今回はあくまで発表。実際に出荷されるのは少し先。音声通話ジャケットは年内、他のジャケットは来年春。W-SIM自体は秋頃な感じだ。W-SIMだけ出てきてもPDAやノートPCで変換カードかませばCFスロットで使えるのだろうけどそれでは今のCF型端末となんら変わらない。やはり音声通話ジャケットが出て初めて製品化したと言えるだろう。

現在持つ2回線を1つにまとめるべく色々思考中だが、やはりW-SIMPDAとジャケットの間を挿したり抜いたりは面倒だろう。Bluetoothダイヤルアップ出来る音声通話ジャケットが出れば良いが、それでは無線部分がカード化されて設計が簡単なメリットは低い。多分出ないだろう。順来のAir-EDEGE-Phone端末も同様だ。多分出ないだろう。